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ブレンデッド教育のシラバスを作成するための10のポイント

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ブレンデッド教育のシラバスを作成するための10のポイント

  • 対面授業もオンライン授業も「学習目標・授業計画・学習評価を一貫させて授業を設計する」という大原則は同じです。このページでは、対面授業のシラバスに加えて、ブレンデッド教育のシラバスのポイントも含めてまとめています。
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(※ピンクの文字は特にブレンデッド教育で留意すべき箇所です )

1. 授業形式と場所を明示する

  • シラバスは、授業開始前に学生が授業内容を知るための重要な情報源となります。いわば0回目の授業とも言えます。特に初回の授業情報(形式・場所等)の掲示は重要です。
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  • ・授業の形式と場所を具体的に明示する
     対面  講義・実習・演習等の形式や教室の明示
     オンライン  同時動画配信(ライブ)・非同時動画配信(オンデマンド)・資料配信等の方法の明示
     ブレンデッド*
     (ハイブリッド)
     ローテーション型・反転授業・分散型・ハイフレックス等の方法の明示
       *ブレンディッドの形式の詳細は『対面とオンラインを組み合わせる』を参照ください。

2. 形式に応じた学習目標を設定する

  • 適切な学習目標の設定は、学生の学習の促進につながります。授業を通して「学生が何ができるようになるか」を考えて目標を設定してください。
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  • ・授業終了時に受講生ができるようになることを記載する
  •     ー理解する/学ぶ、ではなく、理解した結果何ができるようになるのか具体的に記す
  •      (例:◯◯が説明できるようになる、〇〇の実験を正確な手順で実施できる、◯◯に関して自分の意見を持つことができる)
  • ・観察可能な目標にする
  •     ー目標は評価に直結するため、評価される条件や基準を明確にする
  • ・【オンラインの場合】到達できる目標か確認する
  •     ーオンラインの学習でも到達できる目標を設定する
  •     ー実験や実習の目標の場合、オンラインでも到達可能かどうかを確認する 

3. 学習を促すような授業計画を設定する

  • 授業計画には、授業で扱う大まかな内容を記載します。できるだけ具体的に記載することで、学生の授業外での学習を促します。
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  • ・内容を詰め込みすぎない
  • ・学習目標を達成しやすい順番にする
  • ・学習目標に応じた方法を用いて、授業形式を具体的に示す
  •   [オンライン授業の場合]
  •     ー実施可能な方法になっているか確認する
  •     ー非同時動画配信が中心でも、数回に1回は同時動画配信を入れて、学習の確認やディスカッションを行うと、学習のペースづくりになる
  •     ー知識習得が中心の授業は非同時動画配信や資料配信を、ディスカッションなどを行う際は同時動画配信を、と目的に応じて計画をする
  •      ※ただし、大学の方針等も確認して計画してください 

4. 授業内容と関わる授業外学習を設定する

  • 1単位あたりの必要学修時間は、大学設置基準で45時間と定められています。2単位の授業(セメスター制で15週)の場合、90時間の学修が必要で、授業内で30時間(1コマ2時間とみなされます)、授業外では60時間の学修が必要となります。
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  • ・授業外の学習内容を具体的に記載する
  •     ー予習/復習を示した上で、具体的なページ数を指定する
  •     ー課題の提出先(CLE等)や期限を明示する
  • [非同時の場合]学習のパターンを示す
  •     ー非同期授業は、授業内・外の概念が曖昧になるため、学習のサイクルを示す。
  •  (1週間のサイクルの例)
  •     ー毎週水曜に動画アップ→同州の土曜の23:59までにレポート提出
  •     ー毎週日曜の23:59までにCLEの掲示板に書き込み

5. 目標の到達度を確認するための評価方法を設定する

  • 学習目標の到達度を確認して評価します。オンライン授業の場合は、実施が難しい評価方法もあるので十分に注意してくだい。
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  • ・評価方法・時期・割合を記載する
  • ・出席は評価点にしない
  •     ー評価は基本的に対して行うものである
  • ・学習目標の到達を確認するような評価方法にする 
  •     ー原則、全ての目標の到達度を確認する
  •     ー学習目標に応じた評価方法を採用する
       (例:知識→一問一答テスト   技能→実験レポート  等)
  • [オンラインの場合]実施可能な評価方法*かを確認する
  •     ー教室内での一斉テストをオンラインで実施することは難しい。
  •       * 評価方法の詳細は『オンライン授業で学習評価をするための方法』を参照ください 

6. 発展的な学習を促す参考文献を多く示す

  • より高い意欲のある学生向けに、参考文献やURLを示すと発展的な学習が期待できます。
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  • ・文献だけではなく、ウェブページや学会の情報を記載する
  • ・[オンラインの場合]教員と学生のコミュニケーションが限られるため、シラバスを発展的な学習の情報源とする
  •     ー全ての文献をシラバスに記載するのが難しい場合、資料のリストを作成し、その在処(URLやCLE上にあること)を示す 

7. 授業外での教員とのコンタクト方法を示す

  • 学生が質問しやすいように、授業外で教員とコンタクトをとる方法(オフィスアワー)を示しましょう。
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  • ・ オフィスアワーについて記載する
  •      ーオフィスアワーの具体的な日時やアポイントのとり方を記載する
  • [オンラインの場合]質問の方法をより具体的に記載する
  •   ーメール、CLE、LINE等、どのメディアを使うのかを明確に指示する
  •   ー回答までの時間を記載しておくとよい(例:平日2日以内に返信予定)
  • ・配慮が必要な学生に対するお知らせを記載する
  •   (記載例:障がい等により本講義の受講に際し特別な配慮を要する場合は、○○係に事前に相談するとともに、初回授業前や初回授業等、早期に授業担当教員に申し出るようにしてください。)

8. 授業の最新情報の掲載場所を示す

  • シラバスは学生が最も頼りにする情報源の1つです。社会状況によって授業形式等を変更する可能性がある場合、どこを見たら最新の情報が得られるかをシラバスに掲載してください。
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  • ・最新情報の閲覧場所を示す
  •    (記載例:最新の情報はCLEに記載するため、頻繁に確認してください)
  • ・[同時動画配信の場合]ビデオ会議のURLの記載場所を示す
  •    (記載例:ミーティングIDとパスワードはCLEに掲載しています)
  • ・[非同時動画配信の場合]動画や課題の情報の掲載場所を示す
  •    (記載例:動画のURL及び課題はCLEに掲載しています
  • ※ ビデオ会議のURL等はウェブシラバスには直接掲載しない

9. シラバスを授業期間中にも活用する

  • ウェブシラバスだけでなく、さらに受講上のルールや、課題の詳細を 示したシラバスを初回の授業で配布し、毎回の授業で持参を求めたり、教員が掲示したりすると、授業の位置づけを確認することができます。
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  • ・毎回の授業で掲示し、位置づけを確認する
  •     ー授業の進捗や理解を学生と一緒に確認する
  •     ールールを確認できるので、誤解やトラブル防止につながる
  • ・自己学習のガイドとなる
  •   ーより内容を具体的にして、学生の生活リズムの調整や学習を促す
  •     ー教員と学生のコミュニケーションの補助資料となる 

10. 授業期間終了後にシラバスを改善する

  • シラバスを書くことは授業をデザインすることです。特に、学習目標・授業計画・学習評価の一貫性が重要です。 できるだけ具体的な内容を記すことでシラバスが副教材にもなります。 授業期間が終了したら、改めてシラバスを見返し、改善しましょう。
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  • ・学生の学習をふりかえり、以下の点を確認する
  •  ☑︎ 学習目標のレベルや領域は適切だったか?
  •  ☑︎ 授業計画は詰め込みすぎていなかったか?
  •  ☑︎ 学習目標の到達度を確認する評価になっていたか?
  •  ☑︎ 学生の意欲を高める授業デザインになっていたか?
  •  ☑︎ [オンラインの場合]授業デザインが適切だったか?
  •  ☑︎ [オンラインの場合]学生と十分に意思疎通ができていたか?