担当教員 | 松本 佳彦(理学研究科) |
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履修学年 | 1年 |
履修者数 | 60 |
Webサイト | http://www4.math.sci.osaka-u.ac.jp/~matsumoto/courses/2020-ba1/ |
オンデマンド型テキスト講義:講義資料(音声や動画はない)をアップロード
オンデマンド型スライド講義:音声入りスライドや映像をアップロード
リアルタイム型動画講義:リアルタイム(基本的に教員の映像あり)で動画を配信
echo(収録済みの動画等のアップロード)/Zoom/大阪大学CLE
ミニレポート
期末レポート
授業前 | 【教員】演習問題として、CLE上で自動採点される問題と、通常の記述式の問題を用意する。 |
授業中 | 【教員】Zoomによるリアルタイム動画講義を行う(2コマ連続の授業ですが、そのうち60分+10分休憩+60分)。 タブレット端末の画面を共有し、それを黒板代わりに使いながら説明する。動画講義終了直後に演習問題をCLEに掲載する。 【学生】動画講義を視聴する。それから2種類の演習問題に取り組む。 |
授業後 | 【学生】自動採点される問題の解答を入力し(何度でも解答可とした)、さらに記述式の問題の一部(具体的には、学生が自分で選んだ1問のみ)の解答をCLEの掲示板に提出する。 【教員】授業中の板書および授業映像をCLEに掲載する。学生の提出した解答についてフィードバックする。 |
学生が利用できるインターネット回線の状況を考慮しつつ、以下のように授業形式を変化させていきました。
・4月中は講義資料(PDFファイル)のみの配信
・5月は板書に相当するノート(PDFファイル)および録音した音声の配信
・6月以降はリアルタイム動画講義
期末レポートを除き、記述式の課題の提出はCLEの掲示板(受講者全員が見ることができる)上で行うことを求め、フィードバックも掲示板上で行いました。提出物を他の人に見られるのは嫌だという学生もいると思いますが、一緒に勉強している仲間がいる雰囲気をつくりだし、孤独感を軽減することを目論んでそのようにしました。熱意をもった学生にとっては、他の人の解答とそれに対するフィードバックも参考になるだろうと思います。
なお、フィードバック作業については、TAに3分の1ほどの分量を担ってもらいました。
具体的な感想はごく一部の受講生からしか聞くことができません。その前提のもとで述べますが、4〜5月に実施したオンデマンドテキスト講義・音声講義には一定の不満があったと思います。6月以降のリアルタイム動画講義は基本的に好意的に受け止められたという認識です。
各回の課題提出に関しては、成績に関係するので当然のことでしょうが、当初からほぼすべての学生が熱心に行ってくれました。一方で、そうでない学生もわずかにいました。(しかし、提出物を他の人に見られるのが嫌だということかもしれず、その感覚には理解できるところがあります。記述式問題の解答提出をしなくても、他が満点に近ければぎりぎりで単位取得が可能となるような形で、成績判定方法を設定しました。)
普段よりも作業量が多くなるのは避けられないと思いますが、こだわりすぎず、本質的なところにのみ集中して時間をかけるという心持ちでいたほうがいいです。特に音声・映像のオンデマンド配信は、教材をいくらでも修正できてしまいますが、一発録りに近い形を目指さないと続かないと思います。私も5月は音声のオンデマンド配信をしたのですが、苦しみました。
普段と同じ準備の仕方で済む授業方式があるのならば、基本的にはそれを採用したほうがよいかと思います。また、早めにいくつかの方式を実験すべきです。
学生に対して、どのような考えでその授業方式を選んだかということを、ご自身の言葉で説明することをおすすめします。